おすすめ書籍
おすすめの書籍の紹介です.
まだ1冊だけですが,きちんとローンの仕組みを理解して,変動・固定の違いを理解し, 自分にあった返済プランを…という視点で書かれている本を紹介します.
今こそ見直せ住宅ローン
タイトルから見ると借り入れ中の方に向けたものにも見えますが,
新規で借りる場合にもそのまま通用する説明がほとんどです.
新規の方も,借り換えを検討されている方も,是非読んでほしい内容です.
当サイト管理人のわたしも,共感できる部分が非常に多いと感じた書籍です.
当サイトでは高機能な住宅ローンシミュレータを提供していますが,
このシミュレータを作る前は,わたしも Excel シートで様々な返済シミュレーションを行っていました.
Excel シートを作るためには,当然ローンの基礎知識も必要になりますので,
そういったシートを作成してシミュレーションをする,ということを繰り返すことで,
攻略法のページに書いたような発見をしました.
この本は,この Excel シートの作り方,から解説があります.
同時に住宅ローンの仕組みがわかりやすく解説されていますので,
書籍を読みながら,実際に Excel シートを作って自分のローンに当てはめると,
非常に良く住宅ローンへの理解が深まると思います.
(なお,Excel を持っていなくても,無料の OpenOffice や,
Google ドキュメント の表計算でも計算できます.)
これらの手順を踏まえた上で,当サイトのシミュレータを利用されると,
よりうまく活用できるようになるかと思います.
もともと Excel シートで計算していたものを,より手軽にわかりやすい表示で,
というところから当サイトのシミュレータを作った経緯がありますので,
基礎知識があれば,最大限にシミュレータを活用できることと思います.
書籍の内容
書籍に書かれている内容をかいつまんで紹介します.
-
金利・利息の考え方.
また,金利が将来上昇するリスクだけでなく,最初から高い金利を払うのもリスク,という説明.
将来金利が上がるかもしれないからと長期を勧めるだけなのは間違っており, そえぞれの選択肢を理解した上で選ぶべきということ. -
金利の決定要因.
短期金利・長期金利がどういう要因でかわっていくのか,という関連性の説明. -
繰り上げ返済等を含めた,住宅ローンの返済表をExcelで作る方法.
また,金融電卓での計算方法.
-
借り換えの費用・手続き.
帰り換えの費用を借り換え残高に上乗せすることが可能,ローンの保証料は実質的に負担にならない, などよくある誤解についての説明.
また,借り換えの費用の概算金額.
借り換えの手続きの流れと,借り換え時の担保評価に関する計算.
-
繰上返済.
(もちろん,Excelでの計算方法も)
- 固定金利明けの計算方法,元利均等・元金均等,ボーナス払いなどについての考え方.
-
生命保険・医療保険の見直し.
遺族年金などについても説明.
(ただ,医療保険の際には,高額療養費の説明もあるともっとベターだと感じました.) - 火災保険について.
当サイトとの比較
-
自立型の返済,という形で,借入額,金利,返済額から返済年数を計算する,という記載があります.
当サイトでは,高機能住宅ローンシミュレータで「自動繰上返済」を設定することがこれと同様の計算になります.
-
この書籍ではミックスプランに関してかなり否定的に述べられていますが,わたしは異なる考えを持っています.
ミックスプランも選択肢の1つと考えていますので,高機能住宅ローンシミュレータではミックスプランもシミュレーション可能になっています.
ミックスプランの場合の返済方法は,ミックスローン(変動・固定での分割)はどちらから繰上返済? に記載しています.
わたしがミックスプランも有効な選択肢の1つとして考えるのは,以下の理由からです.- 極端な金利変動への保険をかけるのに,全部固定は無駄だと思うが,全部変動では不安,ということはあるかと考えます.
この金利でこの金額までならOk,という線引きをした上で計画を立てる際に,変動1本・固定1本ではなく, 任意の割合でミックスするミックスプランを使えば,より自分の計画にあったプランにすることが可能です. - 例えば,今10年後の金利の予想はかなり難しいかと思います.
でも,5年後に,その時点から5年後(今から10年後)の金利を予想するとしたら,より予想しやすいかと思います.
例えば変動と10年固定のミックスにした場合,10年固定明けの金利は,時間がたてばたつほど予想しやすくなります. 従って,将来その時点での判断に基づいて,適切なローンの方に繰上返済を行うことが出来ます.
ローン借り入れ当初に変動・固定と決める判断を,ある意味で一部将来に引き延ばす効果があると考えています.
- 極端な金利変動への保険をかけるのに,全部固定は無駄だと思うが,全部変動では不安,ということはあるかと考えます.